クリニックで血圧を測ると高めにでることがありませんか?
血圧は、運動や気温、精神的な緊張などによって1日の中でも絶えず変動しています。
そのため、健診の1回きりの測定結果だけで一喜一憂するのではなく、ご自宅でリラックスした状態で測る「家庭血圧」を正しく把握することが、高血圧の予防や適切な治療を行う上で極めて重要です。
今回は、家庭血圧の重要性や正しい測定手順、そして薬局でできる手軽な血圧チェックについて詳しくご紹介いたします。
1. 健診と自宅で数値が違う?「白衣高血圧」と「仮面高血圧」
患者さまから「病院や健診で測るといつも140を超えるのに、家で測ると120台で正常なんです」「どちらの数値を信じればいいですか?」というご質問をよくいただきます。
測定場所や状況によって血圧が大きく異なる現象には、主に以下の2つのタイプがあります。
① 診察室だけで高くなる「白衣高血圧」
医師や看護師を前にすると無意識に緊張してしまい、一時的に血圧が上がってしまう状態です。
普段の生活では正常値であることが多いため、すぐに降圧薬(血圧を下げる薬)の服用が必要になるわけではありませんが、将来的に本当の高血圧へ移行しやすい傾向があるため定期的な観察が必要です。
② 診察室では正常なのに自宅で高くなる「仮面高血圧」
病院では正常値を示すものの、自宅での測定時や早朝、就寝中、仕事中などに血圧が高くなっている状態です。
健診で見逃されやすく、知らず知らずのうちに血管へ負担がかかり、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まるため特に注意が必要です。
現在、日本高血圧学会のガイドラインでも、診察室で測る血圧よりも「家庭血圧」の方が脳心血管病のリスクを正確に予測できるとして、家庭血圧を優先して治療方針を決定することが推奨されています。
2. 医師が治療で重視する「家庭血圧」の基準値とは?
クリニックの診察室で測定する場合と、自宅で測定する場合では、高血圧の診断基準値が異なります。
- 診察室血圧:140 / 90 mmHg 以上
- 家庭血圧:135 / 85 mmHg 以上
自宅では緊張が解けて低めの数値が出やすいため、家庭血圧の基準値は診察室よりも「5mmHg低く」設定されています。最高血圧が135以上、または最低血圧が85以上の日が続く場合は、受診を検討する目安となります。
3. 誤差を防ぐ!家庭血圧の正しい測り方とタイミング
血圧は測り方ひとつで10〜20mmHg以上簡単に変わってしまいます。
正しい数値を測るための3つのルールを守りましょう。
① 測定のタイミングは「朝」と「夜」の1日2回
朝:起床後1時間以内、排尿を済ませた後、朝食や降圧薬を飲む前、座って1〜2分安静にしてから測定します。
夜:就寝の直前、座って1〜2分安静にしてから測定します(入浴直後や飲酒直後、カフェイン摂取後は血圧が変動するため避けましょう)。
② 正しい測定姿勢
背もたれのある椅子に深く腰掛け、足を組まずに両足を床につけます。
測定中は声を出したり動いたりせず、静かにリラックスします。
③ カフ(腕帯)の高さは「心臓の高さ」に合わせる
上腕測定型(腕を通すタイプ)の場合、腕帯の中心が心臓(乳頭)の高さと同じになるようにテーブルや椅子の高さを調整します。
カフが心臓より低いと測定値が高くなり、高すぎると低く測定されてしまいます。
4. 毎日の記録が命を守る!血圧手帳・アプリの活用
測定した数値は、紙の血圧手帳やスマートフォンの健康管理アプリに毎日記録しておきましょう。
1回きりの高い・低いに過剰に反応するのではなく、「朝の平均値」や「季節ごとの推移」を見ることが大切です。
記録したデータを受診時に医師や薬剤師に見せることで、患者さま一人ひとりに最も適した治療方針やお薬の処方につながります。
5. のばら薬局の「無料セルフ血圧測定器」を日々の健康管理に
「自宅に血圧計がない」「家庭用の血圧計の数値が合っているか確認したい」という地域の方に向けて、のばら薬局では待合室にどなたでも自由にご利用いただける高性能な無料セルフ血圧測定器を常設しております。
散歩やお買い物のついでに測定していただくことはもちろん、血圧記録用紙のご用意もございます。
「健診で血圧高めと言われたけれどどうしたらいい?」「今飲んでいる高血圧の薬について聞きたい」など、気になることがございましたら、いつでも薬剤師にお気軽にご相談ください。


コメント